非日常
子供たちが寝静まった後は私独りだけの時間寝室が静寂に包まれる妻の遺影と語り合いながら現実と夢の狭間の世界悪夢のような現実の中で生きている子供たちとの時間だけが現実を実感できる妻が殺されてもう５年なのかまだ５年なのかまだまだ長い時間の中で生きていかなければならない心の壊れてしまった私には現実はあまりにも息苦しいこれからもこの想いは変わらないと思う犯罪被害にあうということがこれほど悲しく無念であるとは・...
View Article最後の一線
犯罪被害者が遺族が心にいつまでも闇を抱えてしまう大事な人を奪われてしまうのだから大事な人を無残に奪われてしまうのだから人として当たり前の感情の反応普通では想像すら出来ない感情大切な人を失った悲しみに加え絶望感 喪失感 虚無感...
View Article想像する気持ち
犯罪被害者は心に闇を持ち続ける大切な人の生命を奪われたという闇掃っても掃っても消えることは無い奪われた生命を一生胸に抱きながら苦悩とともに非日常の世界を生き抜くいつまでも消えることのない感情この負の感情から逃れるすべはないならばこの感情と共存していくしかないのだがこの苦しみが犯罪被害者にならないと理解が難しいのだと思う経験したことのないものをどんなに想像しても想像でしかなく経験ではないのだからそれで...
View Article泥沼
深い泥沼の中でいつまでももがき続けながらなんとか日常を過ごすそれはとても苦しい作業であり心の中の闇といつも共存している心の闇が消えることのない中で人生を過ごしていくことの悲しさいつまでも消えることのない闇の中でもがいてもがいて明日が来れば御の字であろうかまだやり残したことがあるそれまではなんとか踏みとどまろう
View Article時間差
明日は私の誕生日４５歳になります妻との歳の差は５歳だったのが１０歳の年の差になってしまった今もまだ続く悲しい毎日をこれからも続くかと思うと心が弱ってくる止まっている時計と生活の中で動き続ける時計がどんどん時間差が大きくなってきている永久に動かない妻が殺された時日常をなんとか過ごさなければいけない時差が広がれば広がるほど妻を想う気持ちも増してくる到底消えることのない想い孤独感と虚無感に襲われる日々をど...
View Article悲嘆
人はいつか悲嘆と対峙しなければならないのかもしれない人生の数だけ悲嘆があるのかもしれない人は永遠の別れに悲嘆するその別れ方や亡き人との関係により悲嘆の大きさや回復の時間が変わるよう思う突然死 自死 災害...
View Article犯罪
人生は誰もがいばらの道山があり谷があり平坦な道などどこにもないただそれも誰もが想像するような困難であれば道も切り開けよう家族が殺されることなど誰が想像するだろうか無残に蹂躙された妻を想うたびに心が引き裂かれる妻は次男を抱いて青信号を渡っていただけ犯人は横断者を見なかっただけ職業運転手として最低限の確認さえせずに妻をひき潰していった犯人からはまともな謝罪もない謝罪があっても許せないものをその謝罪さえな...
View Article夏祭り
子供たちが夏休みに入り、今日は地元の夏祭り。子供たちと過ごすのは楽しく感じることが出来る。反面、どうしても妻のいないことも考えてしまう家族４人で過ごしたい時間それが永久に奪われてしまったこれからずっと家族３人で過ごしていく時を考えると悲しみ寂しさが膨れ上がる隣にいるはずの妻がいないそれも永遠にいないどれだけの悲しみもこの苦しさには到底追いつくことが出来ないせめて子供たちの前では平常に過ごし独りの時に...
View Article心の闇
妻が殺されたことにより全ての生活が一変する当初は大きな悲しみを抱えながらも先早に処理しなければいけないことが怒涛のように押し寄せる死亡手続き葬儀や会社や警察や裁判に育児等そのほかにもたくさんの事務手続きが流れ作業のように押し寄せる会社を休んでいる間にやることが目白押しでしたよく一人で処理できたと思いますが当時は感情が死んでいたためにがむしゃらで事務手続きをしていたように感じます特に大変だったことは幼...
View Article悲劇
毎日妻のことを考えるあまりにも早い別れよく二人で将来のことを話し合ったその未来はすべて消え去ってしまった生きる目的を見失い自分がなぜ生きているのかもわからないただ子供たちのためにまだ生き抜くしかないそれだけの思いで耐え続けてきた妻のいない人生に何の意味があるのか私にはわからない家族４人で過ごした短い時間次男は母の記憶すらほとんどないだろう私たちたち家族を襲った悲劇永遠に抜けだすことのない悲しみと苦悩...
View Article海洋葬
５年前の今日妻の遺骨を海へ散骨した船の上で受け取った妻の遺骨は小さな紙に包まれて手のひらからあふれるくらいの大きさだったそのあまりにも小さくなった妻を見て叫びながら抱きしめていたその妻を海に流した時海の青と妻の白が混ざりあい綺麗な水色が海に広がって消えていったワインと花を海に流して何度も妻の名前を叫び続けた周りを何度も旋回して妻が海に広がっていくのを見ていた晴れ女の妻らしく夏の暑い日差しの日だったあ...
View Article非日常
何が日常で何が非日常なのか家族が殺されることは日常からはあまりにもかけ離れた非日常それは事件当初だけではなく起きてしまった事件の日から永遠と続く世界妻が犯人に殺されてから迷い込んで抜け出すことが出来ない悲しい世界この妻がいない世界にどんな意味があるのだろう答えのない思考の迷宮に入り込む妻が存在しない世界この現実を心が拒否する現実と心のバランスが崩壊する妻が殺された世界など誰が肯定することが出来るだろ...
View Articleメッセージ
いつも一緒にいる家族子供たちと妻の笑顔それがあれば他にはなにもいらなかった埼玉県の郊外に家を建て苦しい不妊治療の末やっと授かった子供たち母子手帳には「やっと来てくれたね。新米のパパとママで大変だと思うけど、一緒に笑ったり泣いたりしていこうね」こんなメッセージが書かれていた子供たちを何よりも大切に考えていた妻長男は４年間。次男とは１年間しか一緒に過ごすことが出来なかった妻が設計した念願のマイホームには...
View Article結婚記念日
今日は結婚記念日。この日に妻と結婚していなければ妻が殺されなかったかも妻の人生が変わったものになって生きていたかもそんな考えても仕方のないことを考えてしまう。過ぎてしまった時は戻ることは無いけれど妻が生きている事を想像してしまう悪いのはルールを守らない加害者なのは理解していても私自身が後悔をしてしまう。どんな人生でも妻が生きている世界を想像してしまう妻は私と出会えて幸せだったのだろうか？私と出会わな...
View Article成長
この５年間で子供たちもずいぶんと成長した。事件が起きたときは子供たちはまだ１歳と４歳次男は断乳したばかりだったその子供たちも１年生と４年生にずいぶんと出来ることも多くなったそれでもまだまだ甘えん坊で寂しがりやお父さんお父さんと毎日しつこいくらいに言ってくるトイレやお風呂...
View Article悲しみが増えないように
消えることのない悲嘆。永遠に背負っていくしかない妻が殺されたことを受け入れることは出来ない今でも事件の日が鮮明によみがえるその後の生活の変化子供達との生活を回すので精いっぱいだった事務的に進行していく裁判や生活をするための処理が目白押しだった悲しみとともに子供達との生活を維持しなければばらないとても苦しい状況だった恐ろしいほどの悲嘆と生活をしなければいけない現実立ち上がることさえままならない中で必死...
View Article妻との思い出
８月１５日妻と初めてのデートの日だった居酒屋で二人してヘロヘロになるまで飲んだっけその日から彼女と付き合うことになったんだったそれから楽しいこともたくさんあった喧嘩することもたまにはあったやっと子供たちと巡り合うことが出来て幸せな生活をこれから過ごしていこうと考えていたのにルールを守らない者基本的なことが出来ない者に妻んの生命は奪われたもう一度妻との時が過ごせればどれだけ幸せを感じることが出来るだろ...
View Article夏休み
子供達との夏休みももうすぐ終わる沢山の思い出が作れただろうか。子供たちは楽しく過ごせただろうか子供たちと過ごせる時間なんてあっという間気が付けば子供たちは自分の人生を歩み始めるでしょう幼かった子供たちはとても悲しく辛い体験をしてしまいましたしかしそれが子供たちの人生で妻が最後に教えてくれた生命の尊さ誰よりも優しく強く育ってくれると信じて子供たちにはこれからも多くの苦難が待っているだろうが乗り越えてい...
View Article家族４人
夢に出てくる君はいつも明るい笑顔で私に話かけてくれる夢の世界では事件なんて無かった事普通に家族４人で日常を過ごしている私たち家族には日常は夢の世界の事だけになってしまった。家族４人が揃うのは夢の世界だけ一瞬でも幸せを感じることが出来る妻のぬくもりや笑顔やさしさやしぐさしかしそれは全て夢の中の事目が覚めればこの残酷な非現実のような世界で時を過ごさなければならない妻のいない世界に意味を見いだせないまま時...
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